インターネット副業のリスクと対処法
いままでインターネット副業の必要性とメリットについて解説してきましたが、もちろんメリットがあればデメリットも存在します。本項ではインターネット副業におけるリスクと、そのリスクを軽減させるための方法を解説します。
時間の融通が効くと同時に、自己管理能力が必要
企業が副業解禁に消極的である一番大きな理由が本業への影響です。誰もが1日24時間という限られた時間の中で生活しています。副業に注力するあまり、本業が疎かになっては誰も幸せになりません。
インターネットを活用した副業は、働く場所と時間を選ばないという点が大きなメリットです。逆に言えば自己管理能力が非常に重要になります。働こうと思えば睡眠を削ってでも作業をすることも可能ですし、やる気がでないという理由で何もしないというのも本人の自由です。自分の裁量にすべて委ねられているわけです。
本業と副業を両立させるためには、「目的意識」と「時間管理」、そして「健康管理」を意識する必要があります。
目的意識が希薄な副業は長続きしません。本業が忙しければ忙しいほど、副業は後回しになっていきます。副業に限らず、新たな取り組みでいきなり成果を生み出せる人はよほどの天才です。大多数の人は日々の積み重ねによって経験を積み、知識を得て、実績を上げていきます。
基本的に副業は本業の勤務時間外での活動がメインになります。ですから、自分のキャパシティと業務スピードをしっかりと認識して、無理のない形で副業に取り組むことが大切です。
新たなチャレンジはモチベーションが上がっているので、自分の処理能力以上のことをやりがちです。短期間であれば多少の無理は効くかもしれませんが、長期に渡って120%の力を出し続けることは困難です。処理能力ギリギリまで詰め込むのも危険です。必ず余裕を残しておきましょう。
環境の変化はいつ起こるか誰にも分かりません。
副業を始めた時点では業務量ぴったりだったとしても、家族が体調を崩して、看病に時間を使ってしまうかもしれません。看病に使った時間を取り返すために無理を続けた結果、今度は自分の体調を崩してしまう可能性もあります。本業で新たなプロジェクトが生まれ、業務量が増えるかもしれません。
責任感が強い人であればあるほど、仕事が思ったように進まないストレスによって心が折れてしまう可能性もあります。人間はそれほど頑丈にできているわけではありません。
先程も書きましたが、結果を出すためには期間が必要です。全速力で42.195kmを走れる人はいません。ペースを守って、着実に歩みを進められる人が副業で成果をあげることができ、さらに複数の業務にチャレンジできるのです。
なぜ副業に取り組む目的にコミットし、自分の限界を知り、ルールを定める。この3つのポイントを意識することで、長期に渡って副業を継続することができます。
すぐに成果が出るわけではない
インターネット副業は金銭的リスクが少ないという参入障壁の低さが利点ですが、障壁が低い分、結果が出ないことですぐに飽きてしまいやめてしまうことも多い業態です。
大きな資金を投下してお店を構えたのであれば成功するまで頑張ろうというモチベーションに繋がりますが(それはそれで取り返しがつかない場合もあるので問題ですが)、インターネット副業は低コストで始められる分、「ちょっとやってみたけど全然儲からないし、5,000円の損だったら別にいいか」という気持ちになりやすいのが実情です。特にお金を目的にするとすぐに挫折する傾向が多いです。なぜなら、すぐには稼げないからです。
ブログ(アフィリエイト)を活用した副業について、日本アフィリエイト協議会が調査した「アフィリエイト市場調査2017」では以下のようなデータが掲載されています。
月額アフィリエイト収入:月3万円以上が5.7%、月1,000円未満が72.3%
アフィリエイト経験年数:5年以上46.4%アフィリエイト市場調査2017(調査対象1000名)
月額収入と作業量の差:
月額1000円未満 1日の平均作業時間0.9時間 月額経費0円
月額30000円以上 1日の平均作業時間2.5時間 月額経費5,000円以上10,000円未満
アフィリエイトは誰でも簡単に稼げるわけでは無く、「時間と労力をかけ、しっかりとサイトを運営・管理しているアフィリエイトサイト運営者ほど、アフィリエイトで高い収入を得られる傾向にある」という点が2017年度のアフィリエイト市場調査によって示されています。
インターネット副業で成果を出すためには、最低でも半年は行動し続ける必要があります。だからこそ、目的意識と自己管理が重要になってくるのです。
目的意識は人それぞれ変わってきますが、副業時間の捻出は生活のスケジュールを見直すことで生み出すことも可能です。
1日の中で、無意識に浪費している時間が無いか見直してみましょう。なんとなくテレビを見ている、ネットサーフィンをしているという時間を作業時間に変換することで数十分の時間を生み出すことはできます。なんとなく付き合いで会社に残っているだけの意味のない1時間を定時上がりにすることで週に5時間生み出すことができます。
過酷な通勤ラッシュの通勤時間を早朝にずらすことで、落ち着いて情報収集をしたり、実際に作業をおこなったりすることも可能です。毎日、お酒を嗜んでいるのであれば、週に4回に減らしてみるのもいいでしょう。自分のスケジュールを見直すことで、意外と思えるほどの時間を創出することができます。
ただし、いくら活動時間を増やしたいと思っても、睡眠時間や本を読む等の学習時間は絶対に削らないでください。
睡眠時間を削ると頭が回らなくなりますし、なにより健康に悪いです。また、学習時間は根っこを鍛えるのに最重要となる時間帯ですから、逆に増やせるように調整してください。学習というと堅苦しく感じるかもしれませんが、要は新しい知識・経験を得るための行為のことです。
そして行動を習慣化させるために、毎日のルーチンと紐付けることも有効です。
例えば、朝食を食べる前に30分だけ作業をする。ランチを食べる前に作業をする。自宅に帰ってきたら、ビールを飲む前に作業をする。お風呂に入っている時に(防水の)スマートフォンで記事の下書きをする、ランチは必ず写真を撮る、通勤時間に必ず一つ気になるニュースを探すなど、毎日発生する何かと一緒にしてしまうことで続けやすくなります。
生活習慣を変えていくのは楽なことではないですが、1カ月も続けていけばそれが普通になってきますので、がんばって続けてください。