コラム

複業も継続こそが成功の近道

染谷昌利

継続することが大切なのは理解していても、モチベーションを維持することは大変です。本項では気休めかもしれませんが、「継続」のためのヒントをご紹介していきます。

シグモイド曲線(学習曲線)とプラトー(学習高原)を意識する

結果が出ないと悩んでいる人に知っていただきたいのが「シグモイド曲線(学習曲線)」です。「成長曲線」と言った方が馴染みが深い人もいるかも知れません。

自転車の練習をしていた時、語学の勉強をしていた時、スポーツの練習をしていた時、楽器の練習をしていた時など、ある一定の時間や練習量をこなすと、なぜか一気に上達する感覚があったことを覚えていますか。時間に正比例して成果がでれば実感も伴うためやる気につながるのですが、そんな現象は稀ではないでしょうか。

「こんなに長い間練習しているのに、どうしてうまくならないんだろう」と悩みながら続けるうちに、ある日突然、ふとできるようになっていたものが大半だったはずです。

これはブログにも言える話です。

記事が増えてきた、文章が上達してきた、内容に厚みが出てきたなど数々の要素が積み重なって、アクセスアップや収益アップにつながるのです。初めて記事を書いた時より、10記事の時の方が、30記事の時の方が記事の深みや書くスピードは間違いなく向上しています。

クラウドソーシングでも、コミュニティ運営でもオンラインショップ経営でも一緒です。努力が成果につながるには、多少のタイムラグがあるということを認識しておきましょう。

僕の経験則ですが、「結果がでない」と言う段階で飽きて活動を止めてしまう人は、圧倒的に実践量が少ないと感じます。

あなたの能力が足りないのではありません。恐らく、結果を早く求めすぎているだけです。情報を発信するということは、ごく普通の行動です。しかし、そんな普通のことでも、続ければ普通ではなくなります。根性論的に感じるかもしれませんが、普通のことを、普通じゃないくらい続ければ、それは異常値となります。異常値を超えて初めて、大きな結果がついてくるのです。

僕は、この成長曲線が上向く状況までいくのに6年間かかりました。我ながらよく6年間もブログを書き続けたなぁと思いますが、これはやはり、書くことが好きだったからこそ、そして得意なテーマに絞って書くと決めていたからこそ、継続してこられたのだと思います。

「継続は力なり」ということわざがありますが、昔の人はよく言ったものです。他にも
「千里の道も一歩から」「塵も積もれば山となる」「涓滴岩を穿つ」など、続けることの重要さを表すことわざはいろいろあります。

続けるということは単純なことですが、とても困難なことです。そして非常に重要な能力です。行動すれば行動するだけあなたの能力は向上していきますので、結果が出ないからと簡単に諦めずにやり続けて下さい。

どうしても文章が書けない状況に陥ったら

長期間、情報を発信していると、更新するネタが尽きる状況が必ず訪れます。その原因は大きく分けて2つあり、「知識の枯渇」と「時間の制約」です。この項目では、この2つの問題の解決法について、事例を挙げて解説します。

足りない知識を書籍などの外部媒体で補う

自分の中の知識や経験をアウトプットしてばかりでは、必ずどこかでネタ切れが発生します。そんな時は書籍や雑誌、勉強会などで、新たな知識を得ましょう。

最初のうちは自分の関心のある分野、自分のレベルに合った内容で構いません。文庫本でも良いですし、ビジネス書、エッセイ、雑誌でもOKです。ただし読み流すのではなく、気になったページに付箋を貼ったり、覚えておきたいフレーズをノートにメモしたりしてじっくりと読んでみることをお勧めします。

本を読むことに慣れてきたら、関連するテーマが載っている書籍を読んでみると知識の幅が広がります。さらに、現在読んでいる書籍より1段階上のレベルの書籍にチャレンジしても良いでしょう。理解するのに多少苦労する類の書籍を読むことで、自分の読解力を向上させることができます。

一つレベルが上がった段階で今まで読んでいた書籍を再度読むことで、それまでは気付かなかった筆者のメッセージを読み解くことができるようになっています。書籍は一度読んで終わりではありません。自分のレベルに応じて得られる情報量は変化しますので、時を置いて何回も読んでみましょう。

個人的な感想ですが、30分で読み終わる書籍は30分程度の人生を変える程度のパワーしかありません。何時間も、何日も、何年もかけて何度も読める、なおかつ読む度に新しい気付きがある書籍に一冊でもいいので出会ってください。それが人生のバイブルになるはずですし、私もそんな書籍を書こうと思いながらキーボードを叩いています。

インプットは、長期間コンテンツを更新するにためには基本中の基本です。

アウトプットを意識してインプットすることで、読解力も向上しますし、発信力も磨かれます。書籍や勉強会からは知識を得たり、成功者の事例を学んだりすることができます。そして雑誌からは現在のトレンドを感じ取ることができます。

なにを得たいのか、なにを発信したいのかを意識して学ぶことで気付くことや吸収力は大きく変わります。漫然と本を読む、勉強会に参加するのではなく、しっかりと目的意識を持って、効率的に学習しましょう。

現実社会での効率的なリサーチ

書籍から情報を得ることもインプットの一種ですが、実際に現場に出ておこなうフィールドワーク型のリサーチも重要です。インターネットで検索をすることに固執してしまうと(慣れてしまうと)視野が狭くなってしまいます。自分の気付かないヒントは現実社会にこそ溢れています。

例えば、自分の取り扱いたいサービス、あるいは同ジャンルを取り扱うショップに行くこと良いでしょう。

サービス自体の比較もできますが、ショップには販売員(アドバイザー)というその道のプロが居ます。地域の特産品や観光地に詳しいのは、市町村が運営するアンテナショップのスタッフです。今年の流行色やデザインに詳しいのはアパレルショップの店員です。専門家の生の声、生の接客を体験することで得られる情報は宝の山です。

接客を受けて、「あ、おもしろそう」と思ったらそれは人の心を揺り動かす重要なフレーズです。あなたの購入意欲を動かしたトークの内容はしっかりメモをしておきましょう。

街を歩く人をひたすら眺めるということも、一つのリサーチです。

人間の行動観察をすることで、今まで気付かなかったポイントに気付くこともあります。2018年は本当にパステル系のグリーンやラベンダー色、ドット柄は流行っているのか。単なる紙面上の流行ではないのか。どの年齢層がその流行に乗っているのか。自分の目で情報の検証をおこなうことで、他の人にはない、自分だけの生データを得ることができます。

ブレインストーミングを活用する(オズボーンのチェックリストの活用)

オズボーンのチェックリストを活用することも有効です。オズボーンのチェックリストとは、商品企画によく使われるブレインストーミングの発想法、アレックス・F・オズボーンが提唱した理論です。

  1. Other uses(転用)/他の使い方は無いか?
  2. Adapt(応用)/過去に似たような成功例は無いか?
  3. Modify(変更)/過去の成功例の何か(使い方、動き、形など)を変えられないか?
  4. Magnify(拡大)/大きく(サイズ、時間、規模、強さなど)ならないか?
  5. Minify(縮小)/小さく(短く、早く、省略など)ならないか?
  6. Substitute(代用)/代わり(材料、プロセスなど)はないか?
  7. Rearrange(再配置)/並び替え(スケジュール、配列など)できないか?
  8. Reverse(反対)/逆さにできないか?
  9. Combine(結合)/組み合わせできないか?

この発想法を使うことにより、今までに無いアイディアを生み出せる可能性があります。

さらに5W3H1Rとこの9つの思考法を活用することで、たった一つの事象から数多くの情報を引き出すことができます。もう書くネタがないと感じてから、いかに掘り起こすことができるかどうかで他者との差別化に繋がります。

成功パターンを別の分野で再利用する

私は会社員として勤務しながら、インターネットの副業に取り組み、結果としてブログの収益だけで生活できるようになりました。

ブログを運営するだけでなく、ブログで培った集客や収益のノウハウをベースに講師の仕事をしたり、企業や個人事業主のコンサルティングなどの業務を行なったりしています。さらに執筆活動にも従事しています。

自分の成功パターンをしっかりと構築しておくことにより、その事例を複数のメディアで活用できるようになります。そして、複数の収益源を作っておくことは、変化の時代を生き抜いていくためのリスク分散になります。どれか一つの収益源が失われたとしても、他の収益源で補完できるからです。

私の最初の成功パターンは「新しい商品/サービスがリリースされたら誰よりも早く、誰よりも詳しく、誰よりも多くの情報をブログで提供する」という単純なものでした。

文字で読むと当たり前のように感じるかもしれませんが、当時のインターネット上では意外とこんな単純なことをやっている人が少なかったのです。だからこそ、単純なことでも徹底的に行動することによって、そのジャンルで頭一つ突き抜けることができたのだと自負しています。

そしてA業界では当たり前のことでも、隣接するB業界ではまったく知られていないようなノウハウというのは数多くあります。あなたの持っている知識を他業界に流用することで、大きな成功を収める可能性も充分に考えられます。

もちろん複数の成功パターンを持っていれば、活用できるシチュエーションもさらに広がります。

まずはあなた自身の成功パターンを一つ確立し、そのパターンがうまく活用できるようになったらまた違うジャンルで頭一つ突き抜ける。2つ目の成功パターンを見つけ出したら、さらに新しいジャンルを開拓する。これの繰り返しです。立ち止まらず繰り返すことによって、複数のジャンルの専門家になることができます。この複数のジャンルの成功パターンを組み合わせる事により、複業家としての道が拓けます。

何度も言うようですが、一つでいいので、何かしらの成功パターンを掴むまで「諦めず」に続けてください。

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