コラム

3つの財布で300万円ずつ稼ぐ、リスク分散の意識を持とう

染谷昌利

アメリカの格言に「Don’t put all your eggs in one basket.(卵を1つのかごに盛るな)」という言葉があります。

卵を一つのかごに盛ると、万が一、かごを落としてしまった場合、全部の卵が割れてしまいます。でも卵を複数のかごに分けて盛っておけば、一つのかごを落として卵が割れて駄目になったとしても、他のかごの卵はもちろん無事だという、リスク分散について述べられた言葉です。

当たり前の話ですよね。

でもこの当たり前の話を数学的に理論として証明して、1990年に「資産運用の安全性を高める為の一般理論形成」という研究でノーベル経済学賞を受賞したハリー・マーコウィッツという経済学者がいます。

この理論は資産運用における現代ポートフォリオ理論として、分散投資の重要性について述べられています。インデックス投資の基本的な考え方はこの理論が軸になっているわけです。投資や資産運用という言葉を使うと小難しく感じますが、日常生活における収入の分散化にも同じことが言えます。

所得は分散してください。これからの時代、収入窓口が一つしか無いという状態はリスクでしかありません

会社員だから安定しているというのは幻想です。いまは毎月、給与が支払われているかもしれませんが、東芝やシャープのように巨大企業でも突如として債務超過に陥る時代なのです。会社という一つのインフラに依存している状態は、たとえ年収1000万円の報酬を得ていたとしても一瞬にしてその1000万円が0円になってしまう可能性もはらんでいるのです。

会社員だけの給与だけだと今後どうなるか分からないので、当サイトでは自分で稼げる能力を鍛えておく必要性について述べています。ブログで稼げるようになり、会社を辞める人も存在します。ただ、収入源がブログ1本であれば会社員時代と一緒です。

YouTubeが代表例で、Googleが「好きなことで生きていく」というキャッチフレーズで大々的にテレビコマーシャルを放送していましたが、その1年後にはYouTubeの収益化規約が厳しくなり、大多数のYouTuberが報酬を得られなくなりました。一つのインフラに依存していた場合、そのインフラが停止したら、あるいは条件変更したら収益は激減します。そうなったら元の木阿弥です。

いつ稼げなくなるか分からない時代ですから、クラウドソーシングであったり、コミュニティ運営であったり、あるいは稼いだお金を運用して配当を得たりと、複数の収益源を確保しておくことが大切です。

まずは年間300万円の財布を3つ保有するという目標を立てましょう。

本業、副業、投資を組み合わせて複業化させることで、一つの収入窓口がなくなったとしても他の二つの窓口さえあれば所得がゼロになることはありません。所得を増やすためには一つ一つの収益窓口の額を大きくするか、副業を増やすか、どちらかに注力すれば良いのです。

安定とは「している」という受け身な状態ではなく、「させる」という主体的な行動でこそ獲得できる状態なのです。

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