あなただけのUSP(ユニーク・セリング・プロポジション)を創り出すための10のステップ
前回の記事でUSPの大切さについて解説しましたが、なにもないところからUSP を創り出していく工程はとても大変です。ですが、しっかりと最初にやっておきたい重要な作業です。
今回の記事では、オリジナリティが高く、なおかつお客様の心に響くUSP を生み出すためのヒントを、以下10項目にまとめて、解説していきます。
- その商品/サービスの伝えたいメッセージはなにか?
- その商品/サービスの独自性はなにか?
- その商品/サービスのこだわりはなにか?
- その商品/サービスを使うのはどのような人か?
- その商品/サービスが似合わない・ふさわしくないのはどのような人か?
- その商品/サービスを使うことにより、どのような生活上の喜びが生まれるか?
- その商品/サービスに類似商品はあるか。優位な箇所、足りない箇所はなにか?
- その商品/サービスはどこで購入できるか?
- その商品/サービスの価格は?
- その商品/サービス購入後のアフターフォローはなにか?
一つ注意点として、「他と比べて◯○だ」という表現が出てきた時点で、「独自のUSP ではない」ということを認識しておきましょう。他商品と比較している時点で、自分の土俵で勝負していない状態に陥っています。
他商品と比較検討できるということは、価格競争に巻き込まれ、最終的には金額勝負になってしまう危険性があります。いちばん最初に発売されたUSPが強固な商品は、類似商品が後追いで発売されても、勝ち残れるだけのインパクトを消費者に与えます。
まずは自分が絶対に負けない独壇場を創り出し、そのメッセージを世界に届けましょう。
1.その商品/サービスの伝えたいメッセージはなにか?
商売における基本であり、最も大切な要素です。
なぜあなたがその商品を取り扱う必要があるのかという根本の部分になりますので、自分の抱く商品にかける想いを抽出し、お客様にな にを訴えたいのかを考え抜きましょう。このメッセージ性が強く、世間の要望とマッチしてい れば、大きな効果が期待できます。
2.その商品/サービスの独自性はなにか?
他の商品やショップにはない(と思われる)ポイントをあげていきましょう。
独自性の高い商品なのであれば商品自体のアピールポイントを。ショップ独自のサービスや企画を提供しているのであれば、あなたのショップの独自性をもれなく明示しましょう。
3.その商品/サービスのこだわりはなにか?
商品を開発するにあたり、必ずなにかしらのこだわりがあるはずです。
あなたがなぜその商品を生み出したのか、なぜその商品を売りたいのか。商品に対するこだわりが強ければ強いほど、そのこだわりに共感してくれるお客様の心に強く響きます。
4.その商品/サービスを使うのはどのような人か?
あなたが想定する顧客層をシミュレーションしておきましょう。
実際に購入してくれる見込み客を想定するのが一般的ですが、「この商品が似合いそうな人」だとか「この商品を使用してもらいたい人」といった仮想モデルを想定してもよいでしょう。見込み客を想定することは、効果的なPR を行うための指針となります。
5.その商品/サービスが似合わない・ふさわしくないのはどのような人か?
1とは逆に、あなたの商品を使ってもらいたくない層も想定しておきましょう。
あなたの理念や商品に共感してくれない客層は、目前の売り上げにはつながるかもしれませんが、将来的にはデメリットになることが多いです。最初からあなたの提供する商品に合わない層を認識しておくことで、クレームなどが発生した場合の対応を柔軟に変えることができます。
6.その商品/サービスを使うことにより、どのような生活上の喜びが生まれるか?
あなたの提供する商品は、購入者の生活にどのようなインパクトを与えるのかを再確認しておきましょう。
ここで抽出した要素をホームページに掲載することにより、お客様に対して適切なアピールをすることが可能になります。
7.その商品/サービスに類似商品はあるか。優位な箇所、足りない箇所はなにか?
本当にあなたの商品がオリジナルなのかを再確認しましょう。
残念なことに、完全なるオリジナル商品を生み出すことは簡単ではありません。インターネットや雑誌などで似たような効用、似たようなセールスポイントの商品がないか、開店前に前もって確認しておきましょう。
もし類似品があった場合は、冷静にあなたの商品と比較してみましょう。たとえ大枠は似ていても、細かな部分で差別化ができていれば、市場で勝ち残れる可能性は十分にあります。なにが優位点でなにが足りないのか、自分の商品の立ち位置を認識しておきましょう。
8.その商品/サービスはどこで購入できるか
当然ですが、それはあなたのショップです。
いかにしてあなたのショップにお客様を誘導してくるのか。そしてホームページ内でスムーズに商品を購入できるのか。せっかく商品に共感してくれたお客様を迷わせることのないよう、商品発見から購入までの流れをシミュレーションしておきましょう。
9.その商品/サービスの価格は?
お客様の納得感が得られる価格を設定するのは非常に難しい作業ですが、注意点として、安売りだけはやめましょう。安売りはあなた自身を疲弊させるため、お客様がいくら望む商品でも、永続的に提供することができなくなります。
適正な利益を得て長期的にショップを運営していくことこそが、お客様に対する最大の誠意です。よい商品を提供していれば、たとえ値段が高くても、必要とするお客様は購入し続けます。
10.その商品/サービス購入後のアフターフォローはなにか?
商品購入後のフォローは絶対に必要です。トラブル時の対応やセール情報、イベント情報など、お客様にあなたのショップのファンになってもらうための施策を十分に考えておきましょう。
新規顧客を獲得するコストよりも、リピーターに再度購入してもらうためのコストは格段に低くなります。既存客を大切にできるような企画を数多く準備しておきましょう。
チェックポイントは無限にある
なお、ここであげた10 項目はあくまでも一つの目安です。
これ以外にもあなたのショップや商品が秘めている有益な使い方や楽しみ方があるはずです。この10 項目をチェックしながら、さらに深いUSP を創り出してください。