動画配信

YouTubeで動画再生数を増やすために大切なポイント

染谷昌利

YouTubeの視聴環境はスマートフォンに移行しています。

2019年2月にニールセンから発表された調査結果によると、若い人ほどスマートフォンのみで動画を視聴する割合が高く、YouTubeを利用する18-20歳のうち87%はスマートフォンのみで動画を視聴しているというデータが出ています。また、すべての年代において、スマートフォンのみでのYouTube利用者は60%を超えています。

https://www.nielsen.com/jp/ja/insights/article/2019/nielsen-pressrelease-20190227-digital-audience-measurement/

さらに「ほとんどの視聴者が、ひとつの動画を長時間真剣に見ているのではなく、短い動画をいくつもいくつも順番に見続けている」という特徴があります。じっくりと腰を据えて動画を見るのではなく、ちょっとしたスキマ時間にスマホで視聴しているような感じです。

ということは、手間をかけて長時間の動画をつくってもYouTubeでは最後まで見てもらえない可能性が高いということが想定できます。YouTubeを活用するには、YouTubeにマッチした動画を作成し、効果的に配信することが重要です。

動画には検索用キーワードを埋め込もう

YouTubeで気をつけたいのは、ただ動画をアップするだけでは検索にヒットしないという点です。ブログやウェブサイトといったテキストコンテンツは書いた文章が検索の対象になりますが、動画には文章がないので検索エンジンに認識してもらうためには、的確に文字情報を載せておく必要があります。

検索の対象は以下の3つの項目の文字情報です。

動画タイトル

動画のタイトルはとても重要な項目です。

動画を見たい!という環状になってもらうためには、「サプライズ(感情の変化)」と「視聴者への投げかけ」がポイントになります。「食べるほど健康になるカップ麺?!日清のAll-in noodles食べてみた。」「いよいよ発表!新型iPhone 11 ProとPixel4、僕が買うのは…?」のように、キーワードを加えながら動画タイトルを考えてみましょう

事例)どんな机も充電器に変える「見えない」ワイヤレス充電器

動画の説明欄

タイトルと同じぐらい重要な項目です。動画の概要を書くことはもちろんですが、誘導したいURLを記載するなど、自由にスペースを使うことができます。また検索でも大切なテキストコンテンツとなりますので、検索エンジンを意識した説明文を記入しましょう。

下の画像は前項で事例にあげた、ワイヤレス充電器動画の説明欄です。

スクリーンショット が含まれている画像

自動的に生成された説明

タグ

「動画タイトル」や「説明欄」と違って、視聴者には表示されませんが、YouTube内では動画検索のためのキーワードとして非常に大切な役割を担っています。

「タグ」には検索に直結するキーワードを入力するのがお勧めです。動画の内容を端的に表すキーワードや名前、場所など、具体的な情報を入れるようにしましょう。

動画のサムネイルはアクセス数を大きく左右する

YouTubeを眺めていると、動画配信者の多くがこのカスタムサムネイルを設定していることに気づくと思います。なぜならカスタムサムネイル一つで視聴数が大きく変わるからです。

YouTubeに動画をアップロードすると、動画の中から自動的に3つのサムネイル(静止画)候補がつくられ、そのうちのひとつがデフォルトのサムネイルとして設定されます。サムネイルは動画の編集画面で簡単に変更できるので、自分の伝えたいイメージにあったものを設定しましょう。

「YouTube アカウントの確認」が完了していれば、自動的に設定された3つのサムネイル以外にカスタムサムネイルをアップロードして設定することが可能になります。

カスタムサムネイル設定の手順

サムネイルの設定方法については、YouTubeの公式ヘルプページに載っていますので、そちらをご確認ください。

https://support.google.com/youtube/answer/72431?hl=ja

サムネイル画像自体は特別に凝る必要はありませんが、動画の内容がひと目で分かるサムネイルにすることをお勧めします。

2つのYouTubeチャンネルを事例に挙げます。最初のチャンネル(画像)は自動抽出画像がサムネイルに、2つ目のYouTubeチャンネルはカスタムサムネイルを設定しています。どちらの動画の方が見たくなりますか?

動画のサムネイルを見て、「この動画、面白そうなので見たい!」と思ってもらうために、必ずカスタムサムネイルを設定しましょう。

動画の長さはどれくらいが最適なのか

YouTubeの動画は、「スキマ時間にスマホで視聴している人が多い」と書きましたが、その状況の通り「短い動画」であることが重要です。

最適な長さは諸説ありますが、エンタメ的な動画であれば一般的に3~5分が適していると言われています。ただ、3分流しっぱなしの動画ではなく、30~60秒のカットを組み合わせて、一本の動画にしていくことをオススメします

なぜかというと人間の集中力は長続きしません。

http://cm-labo.com/strategy/movie-length.html

上記リンク先でも解説されていますが、「30秒以内の動画なら平均して全体の80%、1分以内の動画なら70%、5分以内の動画なら60%まで見てもらえる」というデータが出ています。

最初の30秒が面白ければ、継続して動画を視聴してくれる可能性が高まりますし、逆に面白くなければ離脱してしまいます。短い動画を積み重ね、視聴者に飽きさせない工夫をこらす必要があります。

なお、YouTubeアナリティクスでは、動画がどれくらい見られているかを「視聴者維持率」という指標で確認することができます。他にも動画の再生時間、再生地域、視聴者の性別など、視聴状況を詳しく調べることができるようになっています。

視聴者維持率とは

視聴者維持率とは、「一つの動画を視聴者がどれくらいの時間、閲覧し続けているか」ということを数値化したものです。

具体的な数値で説明すると、5分間の動画で視聴者の再生時間平均が3分の場合、その動画の視聴者維持率は60%です。配信している全動画の平均視聴時間と平均再生率も表示できますし、個別動画ごとの数値も確認することができます。

個別動画の場合は、プレーヤーで再生しながら動画の各時点での視聴者維持率を確認することができます。どこで視聴率が落ちているのかが確認することができるため、動画の構成を考えるときにとても役に立ちます。視聴率が極端に落ちている箇所があったら、そのパートをカットしたり、動画を分割したりすることで視聴者維持率を改善することが可能です。

YouTubeヘルプに視聴者維持率の測定方法が掲載されていますので、確認しておきましょう。

https://support.google.com/youtube/answer/9314415?hl=ja

がんばって作った動画ですし、しっかりとメンテナンスして多くの人に見てもらえるよう工夫と改善を繰り返しましょう。

一本の長編動画よりも、数多くの短編動画を頻繁に投稿しよう

動画をつくりはじめると、どうしてもクオリティの高い動画を作ろうという気持ちになり、1本の動画の制作に多くの時間をかけてしまいます。もちろんその気持は大切なのですが、1本のクオリティの高い長編動画よりも、短編動画を定期的に配信した方が視聴者数(チャンネル登録者数)が伸びやすい傾向があります

動画は効率的に短時間でつくって、タイトルや説明文、サムネイルの工夫、そしてチャンネル登録を促す仕組みなどの運営をしっかりやっていく。この基本的な考え方を忘れずに、ファンとのつながりを構築していきましょう。

YouTubeチャンネル登録を促そう

ブログやウェブサイトをブックマークしてもらうように、YouTubeも固定視聴者(ファン)が増えるとより情報が伝わるようになります。そのためにYouTubeで人気を集めるためは一本一本の動画だけではなく、YouTubeチャンネルの登録者を増やす施策も重要になります。

視聴者がチャンネル登録すると、登録したYouTube チャンネルに新しい動画がアップされた際にYouTubeからメールで通知されたり、スマートフォンやタブレットに通知が飛んだりします。あなたが動画を配信したことが視聴者にいち早く伝わり、視聴してもらうきっかけを生み出すことができます。

スクリーンショット, モニター が含まれている画像

自動的に生成された説明

高澤けーすけチャンネル

チャンネル登録を増やすための特効薬はありません。動画の最後にチャンネル登録を促すお願いを入れてみたり、画面内に「チャンネル登録はこちら」というリンクを配置したりと、地道な積み重ねを続けていきましょう。

この地道な積み重ねがチャンネル登録者数を増やし、視聴時間や視聴維持率の向上につながっていくのです。

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